富山大未病研究センターの研究グループは26日、糖尿病患者のうち、肥満でない人は発症前に体重が減少する傾向があるとの研究結果を発表した。体重を減らすことは必ずしも糖尿病予防にはつながらないとし、血糖値の管理を重視した生活習慣が必要としている。
研究は県内の特定健診のデータを基に、一定期間に糖尿病を発症した259人を対象に実施。体格指数(BMI)が25以上の肥満と25未満の非肥満に分類し、発症前後の体重の変化を調べた。肥満の人は発症前に体重が増加する傾向がある一方、非肥満の人は減少する場合が多いことが明らかになった。
同大学術研究部教育研究推進系の奥牧人特命准教授は「これまで糖尿病は太っている人がなるというイメージだった。体重を減らせばよいということではなく、血糖値にも今まで以上に気をつけてほしい」と話した。研究成果は25日、日本内分泌学会誌に掲載した。