富山県射水市の海老江曳山(ひきやま)まつりが23日、海老江地区で行われ、からくり人形を載せた豪華な装飾の曳山が、威勢の良いかけ声とともに練り回された。

 東町、中町、西町の3町があり、日中は花笠(はながさ)を広げた花山、夜は提灯(ちょうちん)を下げた提灯山が巡行した。笛や太鼓の囃子(はやし)に合わせ、法被姿の曳き子が「イヤサー」のかけ声で勇壮に引いた。見せ場の角を曲がる場面は車輪のきしむ音を響かせながら力強く進んだ。

 漁師の網起こしの作業歌「木遣(きや)り」とからくり人形の実演もあった。見物客は町によって異なる歌に聴き入り、からくり人形の巧みな仕掛けに拍手を送っていた。毎年訪れるという同市大門の会社員、小杉紗希さん(31)は「やっぱり格好いい。1才の息子が曳山を指さして、前のめりになって見ていた」と笑顔を見せた。

 まつりは海老江加茂神社の秋季祭礼で、江戸時代から続く。