富山県立山町は、室堂平周辺でツキノワグマの目撃情報が相次いだことを受けて実施していた人員派遣を、予定通り12日に終了したと報告した。平野部周辺に野生動物の出没が増えてきたことから対応を強化する。議会産業厚生委員会で報告した。

 町は1日から12日まで、悪天候の日を除く計9日間、町職員と町鳥獣被害対策実施隊員(町猟友会員)を1人ずつ室堂に派遣。登山者や観光客の避難誘導を担う県警山岳警備隊員の支援に充てた。

 佐伯悦野農林課長は、平野部周辺でもクマだけでなく、サルの群れやイノシシの出没が相次いでいると説明。本来生息していない人里などでの対応に集中するため、室堂への派遣をいったん終了すると説明した。