今月27日に大阪・関西万博のステージで、世界的ダンスアーティスト、ケント・モリさんと共演する八尾高校郷土芸能部の練習会が6日、富山県富山市八尾町福島の同校で開かれた。ケントさんがこの日来校し、本番で披露するダンスを部員に直接指導。「おわらを世界中の人が見て感動してほしい」と期待した。

 富山市が誇る伝統行事「おわら風の盆」の魅力を世界に発信するため、市がケントさんに依頼して共演がかなった。2年前に初めて風の盆を訪れたケントさんは「エレガントな踊りと豊かな精神性に心を持っていかれた」と言う。

 本番では、ケントさんのオリジナルダンス曲「Yen Yen」に乗せ、風の盆の映像をバックに、おわらと舞台芸術が融合した新しいパフォーマンスを繰り広げる。部員30人や県民謡越中八尾おわら保存会16人がケントさんとともに「おわら」をベースにしたダンスを披露する。

 この日は練習初日で、ケントさんは最後の決めのポーズや振り付け、流れなどを指導した。「焦らずに」などと優しくアドバイスした。

 部長の丸尾亜美さん(2年)は「いつもと違い早いリズムに合わせるのが難しかったが、楽しく踊れた。1人でも多くの人におわらの良さを知ってもらうために頑張りたい」と話し、ケントさんは「おわらは踊る『ウイ・アー・ザ・ワールド』。今日は大成功で申し分ない出来です」と満足そうだった。