富山県小矢部市で創業した石黒建設(福井市)は、9月13日にクロアチアで開幕するレスリングの世界選手権に出場する石黒峻士(たかし)選手(28)と弟の隼士(はやと)選手(25)=いずれも東京都出身=を応援する横断幕を福井市の本社と、富山県内では富山支店、小矢部営業所に掲げた。2選手は創業者のやしゃごに当たり、ゆかりの地から熱いエールを送っている。

 石黒建設は1893年、石黒兵太郎が旧石動町で設立した。創業者の子孫である石黒兄弟の活躍を後押ししようと、社内には後援会がある。

 横断幕は縦1・2メートル、横3・6メートル。レスリングのユニホームをイメージした赤と青の2色を基調に、2選手の名前と「祈必勝」とのメッセージが入る。小矢部営業所(小矢部市芹川)では建物の外側に掲げ、近くを通ると目に留まる。同社の齊藤博会長は「全社を挙げて2人を応援したい」と話している。

 6月に東京で行われた明治杯全日本選抜選手権で、峻士選手が男子フリー92キロ級で優勝。パリ五輪7位入賞の隼士選手は同86キロ級のプレーオフを制して世界選手権への切符をつかんだ。そろって世界選手権に出場するのは3度目で、それぞれ初優勝に期待がかかる。

 今年7月、2人は同社東京支社を訪れ、世界選手権への意気込みを語ったという。