聴覚に不安がある子どもと家族を支える拠点として、富山県は17日、富山市下飯野の県リハビリテーション病院・こども支援センター内に「難聴児支援センター」を開設した。専門家が幅広い相談に対応し、難聴の早期発見と療育につなげる。

 厚生労働省が公表した難聴児支援の基本方針に基づき設置した。言語聴覚士と特別支援学校の教員経験者が各1人常駐し、県民の相談に週3日応じる。聴覚障害に関する研修も開き、人材育成に取り組む。愛称は「みみえーる」とした。

 開所式があり、県難聴児支援協議会の会員ら約20人が出席した。センター長に就いた県耳鼻咽喉科医会顧問で、みみはなのど・あそうクリニック(富山市)院長の麻生伸氏が「難聴児は進学時にも切れ目なく支援を続けることが大事。他県の先行事例を基にしつつ、県独自のやり方を構築したい」とあいさつした。

 相談は無料で火、水、木曜の午前9時半から午後4時まで。電話やメールでも相談できる。