プロ野球・日本海リーグの富山GRNサンダーバーズは6日、県営富山球場でホーム最終戦に臨み、石川に7-5で逆転勝ちし、1試合を残して前期優勝を決めた。通算成績は12勝6敗1分け。
富山は3-5で迎えた八回、1死からシンが本塁打を放ち、反撃ののろしを上げた。その後、古賀、境が安打で続き、2死二、三塁の場面で瀧野が逆転の3ランを放った。
上原茂行監督は「キャプテンの三好を中心に良いチームを作れた結果だと思うし、選手たちは本当によく頑張った。後期も優勝を目指す」と振り返った。
前期最終戦は7日、滋賀県のカローラ滋賀はちまんスタジアムで滋賀と戦う。
後期は20日午後6時から富山市民球場で行われる石川戦で開幕する。前期と後期の優勝チームが異なる場合は、優勝決定戦を行う。年間総合優勝チームは、独立リーグ日本一を決めるグランドチャンピオンシップに出場する。
15回戦(富山8勝6敗1分け、県営富山)
石 川
200 011 100=5
100 200 04×=7
富 山
(石)高瀬、森林、浜、黒野、藤井、村井―森本
(富)西尾、伊吹、路春、瀧川、道崎―シン
[本]大坪(石)シン、瀧野(以上富)
▽三塁打 吉田、カズヨシ▽二塁打 倉知、三好▽盗塁 間野、境▽失策 倉知、古賀▽暴投 藤井、路春
▽試合時間 3時間15分
8回に一発攻勢で逆転
文字通り「1勝の重み」をかみしめる試合だった。前期優勝を目前に足踏みが続いて迎えた石川との最終戦。劣勢を強いられながらも終盤の劇的な一発攻勢でついに栄冠をつかんだ。
ムードを一変させたのはシンの一発。2点を追う八回1死、「思い切って振った」という目の覚めるような弾丸ライナーが左翼席へ。さらに2死二、三塁と攻めると、今度は瀧野が2球目をまたも左翼席に放り込んだ。「打った瞬間、完璧な当たりだと思った」という自画自賛の3ラン。ベンチは優勝を確信したかのようなお祭り騒ぎとなった。
「ミスで勝った試合もあった。が、きょうは自分らで打って勝利をつかんだ」と上原監督は選手の成長を評価。「後期優勝も独立リーグ日本一も取る。NPBにも選手を出す」ときっぱり。四つの目標のうち、達成はまだ一つ。劇的な優勝にも笑顔はなかった。