立山博物館の高野靖彦館長(58)=富山県富山市=が、「立山観光ヒストリア アルペンルート以前の観光史」を北日本新聞社から刊行した。霊山立山の歴史を「観光地」の視点でひもとき、魅力に迫る。

 高野館長は県立高校で地歴公民科の教諭を務め、立山カルデラ砂防博物館や立山博物館でも勤務。今年4月に立山博物館長に就いた。

 立山山岳史の研究成果を基にした本書は、信仰登山として栄えた江戸時代を起点に、宿泊・飲食業の発展、温泉開発、立山黒部アルペンルート開通など、立山の観光化の歩みをたどる。

 高野館長は「観光という側面で立山の奥深さを知ることで、より関心が高まるといい」と話している。

 四六判280ページ、1980円。問い合わせは北日本新聞社出版部、電話076(445)3352。