版画家で国際的な受賞を重ねている玉分昭光さん(富山県入善町)がゲストキュレーターを務める展覧会「7作家の視点-思考と技巧-」が29日、同町の下山芸術の森発電所美術館で始まった。玉分さんが選んだ作家7人の独自技法を追求した数々の作品が一つの空間で共演している。

 今年開館30年を迎える同館で、ゲストキュレーターの展覧会は初めて。ガラス造形の伊藤真知子さん(富山市)、版画の上田政臣さん(石川県)、映像作品の小笠原義博さん(富山市)、陶芸の神谷麻穂さん(高岡市)、漆作品の森田志宝さん(石川県)、立体造形などの柳元悦さん(岐阜県)、写真の柳原良平さん(黒部市)が出展している。

 会場では各作家が入善町をリサーチして生み出した新作など計約35点を展示。神谷さんは「記録のうつわ」と題し、4月の桜や6月のホタルが光る夜など月ごとのイメージを表現した12点の作品を並べている。

 8月31日までの期間中、同館や町内施設などで作家によるワークショップや作品上映を行う。入善町文化振興財団主催、北日本新聞社共催。