高岡鋳物発祥の地、富山県高岡市金屋町で19、20の両日に行われる御印祭(ごいんさい)に向け、同町に伝わる民謡「弥栄節(やがえぶし)」の踊りの稽古が12日、同市金屋本町の金屋町公民館で始まり、地元の子どもたちが練習に励んだ。

 弥栄節は鋳物業の工程「たたら踏み」の作業歌がルーツ。この日は幼児から小学5年生まで約25人が参加し、弥栄節保存会のメンバーから手ほどきを受けた。

 町流しの練習で子どもたちは「エンヤシャ、ヤッシャイ」と声を合わせて輪になって踊った。男踊りを担う子どもは、鋳物職人がたたらを踏み込むイメージで踊りをそろえるようにとアドバイスを受けた。

 奉納踊りに参加する金森乃愛(のあ)さん(10)は「祭りを見に来た人にすごいと思われるよう、きれいな踊りを見せたい」と話した。祭り前日まで練習がある。

 御印祭は金屋町の礎を築いた高岡開町の祖、加賀藩2代藩主前田利長の遺徳をしのぶ祭り。19日の前夜祭は千本格子の町家が連なる石畳通りで住民が町流しを繰り広げる。20日の本祭は前田利長公墓所などで奉納踊りを披露する。御印祭は北日本新聞社共催。