ホタルイカの生態や定置網漁の仕組みを拡張現実(AR)技術を使って気軽に学ぶ体験型の展示が7日から、富山県滑川市中川原のほたるいかミュージアムでプレ公開される。タブレット端末を操作し、定置網で捕獲するまでの流れを海中や上空など多彩な視点で観察できる。7月25日の本格実施に向けて試験的に運用し、体験者の意見を踏まえて内容を磨き上げる。
滑川市が2024年度、内閣府の「SDGs未来都市」に認定されたことを受けた取り組み。定置網漁を楽しく学ぶ仕組みを作ろうと、市がミュージアムの常設展示「VRホタルイカ DIVE」を企画したイシムラ設備企画J(富山市)の石村卓也さん(40)に製作を依頼した。
石村さんは漁師に話を聞き、漁の仕組みや網の特徴を3Dモデルで再現した。デザイナーと連携し、ホタルイカの内臓もリアルに表した。最大4人まで同時に体験できる。今後、小学校での出張体験も検討しており、石村さんは「見て学んだことを、将来の夢など自分の行動を変えるきっかけにしてほしい」と話す。
体験時間は約5分で、午前10時~午後4時に利用できる。火曜休館で、ミュージアムの入館料が必要になる。