多彩な芸術表現と体験企画が楽しめるイベント「ロマンス博覧会」が、6月7~10日に富山県南砺市の古刹(こさつ)、井波別院瑞泉寺境内の瑞泉会館で開かれる。同市井波地域在住のクリエーター、桜哉(さくや)さんと人形作家、大島未鈴(みすず)さんが企画し、当日は創作人形や写真、イラストの展示、アンティーク着物の着付け体験などを用意する。2人は「芸術の町・井波に新しい風を吹かせたい」と意気込んでいる。
桜哉さんはコスプレやイラスト、写真などさまざまな表現活動をしている。2年前に埼玉県から移住した大島さんは粘土や木材、布地などを使い、幻想的な創作人形を手がける。2人は活動を通じて知り合った。木彫刻で有名な井波では、ほかのジャンルも熱心に活動していることを知ってもらいたいとイベントを企画した。
会場の瑞泉会館は明治・大正時代の洋館を思わせるシャンデリアなどを備え、レトロモダンな雰囲気を漂わせる。当日は県内外から7組が出展する。桜哉さんは“昭和レトロ”の要素を取り入れた写真やコラージュ作品で、妖しくも美しい世界観を表す。大島さんは今回のイベント用の新作を含め創作人形5点を飾る。大島さんの師匠で国内外で活躍する人形作家、清水真理さん(東京)も特別出展する。
このほか、雑貨販売やアンティーク着物の着付け体験ができるブースを設ける。7、8の両日は英国風のメイド喫茶もお目見えする。
2人は「あまり見たことがない世界観だと思うので、まずはびっくりしてほしい。『井波で私も活動したい』と思ってもらえたらうれしい」と話している。
期間中の開場時間は午前10時から午後4時半。入場には瑞泉寺の参拝料として500円が必要。