富山県の氷見第九合唱団(指崎泰利団長)は2日、氷見市窪小学校の5、6年生に「歓喜の歌」の模範合唱を披露した。6年生は10日から合唱団の指導を受け、10月の学習発表会で成果を披露する。4月に設立した氷見「1000人で歌う歓喜の歌」プロジェクト実行委員会の第1弾の活動で、2027年開催を目指す合唱団千人規模のコンサートに指導を通じて子どもたちの参加を促す。

 総監督のテノール歌手、澤武紀行さん(射水市)や指崎団長ら30人が同校を訪れた。団員たちはまず混声合唱曲「ほらね、」を披露した。澤武さんがソプラノ、アルト、テノール、バスそれぞれの役割を紹介。「合唱は4パートが一つになって作品になる。歌詞のメッセージを伝えることも大切」と話した。

 「歓喜の歌」は団員が手本を示した後、児童もドイツ語の歌詞を片仮名で入れた楽譜を手に、最も有名なフレーズを歌ってみた。

 今後は6年生64人が学習発表会まで計8回、指導を受け、男女共に主旋律のソプラノパートを練習する。

 6年の布野(ぬの)桃羽さん(12)は「一人一人の大きな声が重なってきれいな合唱になるのがすごいと感じた。みんなで歌ったら楽しいから一生懸命練習したい」と笑みを見せた。澤武総監督は「ドイツ語は難しいかもしれないが、子どもは覚えが早い。(千人コンサートに向け)窪小での取り組みをモデルに、子どもたちから氷見に歌の輪を広げていきたい」と話した。