富山市中心部で養蜂に取り組む富山商業高校(同市庄高田)の流通経済科と会計科の3年生17人は27日、同市大手町の市民プラザ周辺でヒマワリの種を買い物客や住民らに配った。自宅で種から花を咲かせてもらい、ミツバチの新たな蜜源づくりにつなげる。
富山商業高と富山市民プラザは2018年から連携してまちなかで養蜂に取り組む。今年はビルの屋上で約4千匹のミツバチを飼育している。地産地消を進めようと、採れた蜂蜜で商品を開発している。
ヒマワリの種の配布は「大手町農園2025ミツバチプロジェクト」の一環で、初めての試み。家庭のプランターで栽培しやすいミニヒマワリを採用した。受け取った人に自宅で育ててもらうことで、ミツバチの蜜源の拡大や採蜜量が増えることが期待できるという。秋には種を集め、来季のプロジェクトに生かす考え。
この日は生徒たちが7粒ほどずつ入れた袋を700セット用意。地場もん屋総本店(富山市総曲輪)を訪れた買い物客や、大手町の住民に配り、プロジェクトの内容を説明した。
同店で種を受け取った市内在住の加藤和代さん(58)は「街中で養蜂活動をしているのは知らなかった。ぜひ植えてみたい」と話した。
同校の門口美槻さんは「種の配布をきっかけに蜂蜜がたくさん採れて、街に緑があふれてほしい」と期待した。
7~9月に蜜を採取し、8月ごろから富山市民プラザ管理事務所と同店で販売する。