関西電力は21日、悪天候でも黒部ダムの絶景を楽しんでもらおうと、同ダムレストハウスに大型マルチディスプレーを設置した。ドローンで撮影した晴天時のダムの映像を大画面で流す。同日は発表会があり、ディスプレーと没入感ある大迫力の映像がお披露目された。

 関西電力によると、所員はかねてから、悪天候でも観光客に「大迫力の景色を味わってほしい」という思いを持っていたという。観光客からも「景色を見られなくて残念」という声が寄せられたといい、ダムの魅力を伝える大型マルチディスプレーを置くことを決めた。

 ディスプレーは、レストハウス3階の無料休憩所に設置。縦2メートル、横3・6メートルで、55インチの画面を9台つなげた。ドローンで四季折々の黒部ダムを撮影し、6分間の映像にまとめた。放映は雨や霧、雨量規制で観光放水が見られないときなどに限る。黒部ダム駅の所員が天候を判断し、同駅とレストハウスの看板、長野県の扇沢駅のモニターで放映を案内する。

 21日は、黒四管理事務所の西田章一郎所長と黒部ダムのマスコットキャラクター「くろにょん」らがディスプレーをお披露目。西田所長は「少しでも景色を楽しんでいただき、満足度が上がればうれしい」と話した。今後は映像の種類を増やす予定という。

 観光放水は、6月26日~10月15日に行う。