市民団体「イタイイタイ病研究会」は20日、富山市友杉の富山県立イタイイタイ病資料館に、イ病患者救済を巡る対応の検証や住民運動の歴史をまとめた書籍計10冊を寄贈した。

 寄贈したのは「イタイイタイ病学 自主講座第II期講義録」。同会は2023年からイ病を体系的に学び直す自主講座を開いている。同書には24年の自主講座の講義録やメンバーが執筆した論文を掲載した。

 同会幹事でジャーナリストの向井嘉之さん(81)の著書「『いのち』のために闘いつづける イタイイタイ病住民運動のこれまで、そしてこれから」も贈った。

 この日は向井さんらメンバー4人が同館を訪れ、野田八嗣館長に書籍を手渡した。向井さんは「本を読み、イ病がどのようなものだったかを来館者に知ってもらいたい」と話した。