黒部峡谷鉄道(富山県黒部市黒部峡谷口)は10日、トロッコ電車の営業運転区間を宇奈月-猫又間(11・8キロ)に延長した。昨年の能登半島地震による落石で鐘釣橋が損傷したため、今季も猫又駅を臨時終点とし、11月末まで折り返し運行する。
この日は、始発から大勢の観光客が乗車。山肌の木々の葉の緑が濃くなり、茂った葉で一回り大きく見える山の間を縫うようにトロッコ電車が進んだ。
猫又駅は工事関係者専用だったが、昨年にホームを整備。今季も展望台やフォトスポット、物販コーナー、トイレを設け、約20分の停車時間に乗客に楽しんでもらう。同社は「猫又駅での乗降は、欅平(けやきだいら)駅まで全線開通するまでの期間限定。多くの人に楽しんでほしい」としている。
トロッコ電車は4月20日に宇奈月-柳橋間(2・1キロ)で今季の営業をスタート。5月3日に宇奈月-笹平間(7キロ)に延長した。