富山県滑川市中川原のほたるいかミュージアム前に、コワーキングスペースを備えた施設「KAKIAMI(カキアミ)」がオープンした。県内企業が商品を並べたり、出店したりできる空間もある。地元企業の魅力を発信し応援したいと、同市の設計士、桶川高明さん(45)が手がけた。「いろいろな事業者がどんどんチャレンジしていく場になってほしい」と期待する。

 桶川さんは、県内企業の商品開発や展示会のサポートに携わり、県のよろず支援拠点コーディネーターも務める。2017年には同市常盤町に空き家を活用した起業支援施設「TRIO(トリオ)」を開業した。

 今回はほたるいかミュージアム前の土地を購入した人から、有効活用の方法について相談を受けた。市内の企業が木材をふんだんに使って施工した建屋にトリオの機能を移したほか、企業や個人・団体が出店できるポップアップ(期間限定)スペースを設置した。

 2階建てで、1階をポップアップ、2階をコワーキングの場所とした。施設名はホタルイカ漁などで使う定置網で、魚を誘い込む「垣網(かきあみ)」から取った。桶川さんが代表を務める会社が運営する。

 現在は、桶川さんが商品のコンセプトに共感し、広めたいと感じた食品や衣服などを展示販売している。施設横には市内の工務店が販売している小屋を置き、イベントスペースとしても活用する。

 今月24日には、県内の特産品や食品、雑貨などを集めて販売するイベントを有志が企画している。桶川さんは「毎週違う事業者が利用してくれるような場にしていきたい」と話している。

 1階は毎週火曜定休で、営業時間は午前10時~午後5時。施設の詳細はインスタグラムの公式アカウントから。