バスケットボール男子Bリーグ2部(B2)の富山グラウジーズ(東地区2位)は4日、魚津市のありそドームで静岡(西地区3位)とのプレーオフ(PO)準々決勝第2戦に臨み、75-82で敗れた。1勝1敗で並び、5日の第3戦の勝者が準決勝に進出する。

 富山はケネディ、宇都、上田、ホワイト、ワットが先発。第1クオーター(Q)は相手守備に苦しみ、攻撃のリズムをつくれなかった。

 第2Qは、オフェンスリバウンドを奪われ押し込まれる時間が続いたが、終盤にフェルプスが連続得点し、38-46で折り返した。第3Qは一進一退の攻防が続き、11点をリードされて迎えた第4Qは、要所で3点シュートを決めきれず力尽きた。

 ダビー・ゴメスヘッドコーチは「フィジカルの部分で負けたことと、3点シュートの成功率が悪かったことが敗因」と話した。

持ち味の攻撃発揮できず

 富山は終始、持ち味の攻撃力を封じられ、準決勝進出を決められなかった。主将の藤永は「相手がフィジカルで戦ってきたのを受けてしまい、それが最後まで響いた」と言葉を絞り出した。

 序盤から堅守の相手に主導権を握られる苦しい展開となった。上田やワットがリングへアタックするも、マンツーマンディフェンスに阻まれ、シュートを外す場面が目立った。

 頼みのオフェンスリバウンドはわずか6本に終わり、今季課題とする3点シュートの成功率も18・2%にとどまった。第4Q終盤はケネディやホワイトが放つも、リングに嫌われ続けた。

 ダビー・ゴメスHCは「相手と同じ強度のフィジカルでやらないと勝てない。フリーでのシュートも決めきらないといけない」と厳しい表情で語った。(神島英能)

「絶対にB1復帰を」 満席の会場 赤く染まる

 PO準々決勝の第2戦は、会場のありそドームに約3千人が詰めかけて満席となり、富山のチームカラーの赤色に染まった。

 砺波市神島、パート従業員、竹田留美子さん(48)は「プレーオフは熱気が全然違う」と驚いた様子。息子の琉生矢(るきや)さん(12)は「3点シュートやダンクを決めてほしい」と声を弾ませた。

 前半はシュートミスが続き、相手に先行される展開となった。bjリーグ参入時から応援する富山市田畠の押川由美子さん(70)は「気持ちが前に出過ぎているのではないか。切り替えれば十分間に合う」と後半に期待した。

 地元の声援は実らず、決着は第3戦に持ち越された。同市つばめ野、会社員、槻航志さん(23)は「3点シュートを決めたら勝てる。絶対にB1復帰してほしい」と力を込めた。

富山 75 - 82 静岡
(1Q) 18 - 26
(2Q) 20 - 20
(3Q) 15 - 18
(4Q) 22 - 18
▽観衆 3013人