元J1クラブのヴァンフォーレ甲府に2ー0で快勝し、スタンドは熱狂に包まれた。2日に県総合運動公園陸上競技場で行われたカターレ富山のホーム開幕戦。気温10度を下回る肌寒さの中、5950人の観衆が訪れ、富山サポーターは声をからして選手を後押しした。

 雨がやんだ正午ごろ、会場周辺には11年ぶりのJ2でのホーム戦を待ちわびる富山サポーターが集結した。選手たちを乗せたバスが到着すると、応援歌を盛大に響かせ、戦いの舞台へ送り出した。

 富山市西荒屋の会社員、白川洋祐さん(44)は「この日をずっと楽しみにしてきた。力強い応援で盛り上げる」と興奮気味に語った。同市八尾町上新町の大学生、谷井綾花さん(20)は「絶対に勝ってほしい」と力を込めた。

 午後2時にキックオフ。前半21分に富山が先制すると、歓声が沸き起こり、そのまま1-0で折り返した。同市藤木の会社員、川畠嘉起さん(20)は「前節の千葉戦で出た課題が改善されつつある」と評価。2月24日にあった会場の除雪ボランティアに参加したといい「富山が勝つように、ピッチに魂を込めてきた。このまま勝ち切ってほしい」と願った。

 後半29分に勝利をたぐり寄せる追加点が決まると、スタンドのボルテージは最高潮に。立ち上がって応援フラッグを振ったり、ガッツポーズをしながら雄たけびを上げたりする人もいた。試合終了を告げる笛が鳴ると一斉に拍手を送り、選手の健闘をたたえた。

 同市婦中町鵜坂の小学生、坂井総治郎さん(11)は「最高。たくさんの選手が活躍していい試合だった」と声を弾ませた。

 同市藤木の会社員、高原一人さん(39)は「相手を圧倒する時間もあり、期待以上だった」と満足顔。磐田など元J1クラブとの対戦を心待ちにしており「J1を目指して頑張ってほしい」と今後の飛躍に期待した。