「人前で弾くのが楽しい」

 富山市蜷川小6年の西村太智さんが、1月に神奈川県で開かれた「ショパン国際ピアノコンクール in ASIA」の小学5・6年生の部門で銀賞を受賞した。有名ピアニストを輩出してきた由緒あるコンクールでの上位入賞は自信になったといい、「練習よりうまく弾けたのでうれしい」と話している。

 3歳からピアノを始めた西村さんは、富山市布瀬町でピアノ教室を主宰する中村恵理子さんに習う。2年前から各種コンクールに挑戦している。

 今回銀賞を受賞した大会は、世界3大コンクールの一つとされる「ショパン国際ピアノコンクール」の関連行事。年度によっては同コンクールへの出場権が得られ、プロを目指すジュニアの登竜門的な大会だ。過去には、ピアニストの反田恭平さんや角野隼斗さんが出場している。

 小学5・6年の部門は、地区予選などを突破した全国各地の80人が出場。西村さんはショパンの「ワルツ 変イ長調 作品42」を演奏し、テンポが速く、半音階が連続する難曲をこなした。母親の香織さんは「初めは緊張している様子だったが、演奏後は笑顔で戻ってきた」と言う。

 昨年夏、ピティナ・ピアノコンペティションの連弾で全国2位に入るなど、着実に力を付けている。中村さんは「『こう弾いて』と伝えても、自分のイメージする音楽と違ったら意見を言ってくれる。どう弾きたいかを常に考えている証拠だ」と言う。

 西村さんは現在、3月中旬の県青少年音楽コンクールに向けて練習中だ。「人前で弾くこともどんどん楽しくなってきたので頑張りたい」と意気込んだ。