富山県砺波市栴檀山(せんだんやま)地区の地域食堂「コスモスカフェ」は6日、送迎用の車を出して地域の高齢者を活動場所の栴檀山農村集落センターに招き、うどんやおこわなどの昼食を提供した。大雪で高齢者の外出が困難になる中、「こんなときこそ地域食堂の役目を果たさなくては」と運営メンバーが奮起してオープンを決めたという。

 コスモスカフェは、高齢化率が5割を超える栴檀山地区のお年寄りの孤食を防ぎ、交流を深める場として2023年3月にスタート。現在は地元女性7人と運転ボランティアの男性1人で運営しており、栴檀山農村集落センターで毎週木曜にうどん1杯を200円で提供している。

 この日は、同センターの車「栴檀山ふれあい号」が地区を回って高齢者を迎えに行くなどして約30人が集まった。満保小夜子さん(81)は、うどんを味わいながら他の参加者と会話を弾ませ、「おいしくて、楽しい」と喜んでいた。

 コスモスカフェはスタート以来、週1回の実施を1度も休んだことがなく、能登半島地震の直後もオープンした。苗代信子代表(82)は「大雪の予報で2日前には『今週はやめておこうか』という話も出たが、『こんなときだからこそ地域食堂が頑張らなければ』という熱意の方が勝った。多くの人が来てくれて、うれしい」と話した。