富山県小矢部市の全4中学校の生徒代表が22日、いじめのない学校づくりを目指し、各校で取り組んでいる活動や成果をオンラインで発表した。4校の1~3年生計約520人が視聴し、一人一人が、いじめを防ぐ方法について考えた。

 交流サイト(SNS)の普及などにより、いじめの要因が複雑化する中、「市中学生あったかプロジェクト」と銘打って小矢部市中学校長会が開いている。

 今回が2回目で、昨年8月の初回は4校の生徒がいじめがない楽しい学校づくりの指針となる「スマイル行動宣言」をまとめた。2学期からは宣言に基づき、各校の生徒会が取り組みを進めてきた。

 22日は石動、大谷、蟹谷、津沢の各校生徒会メンバーが代表となり、それぞれカメラに向かって発表。いじめやトラブルにつながる恐れのある個人情報の取り扱い方に関するクイズを放送したり、明るい雰囲気をつくるため他学年とのビーチバレーボール大会を開いたりしたことを紹介。大谷中では生徒会の7人が、他人の悪口を発信しないことなどを約束する「大谷SNS五箇条」について、家族と決めたルールを守ることを追加したと説明した。

 一連の様子は市内の全クラスの電子黒板に配信。発表後、全ての生徒がタブレット端末で2学期中に意識した行動などを選ぶアンケートに答えた。

 大谷中生徒会長の宮本悠貴也(ゆきや)さんは「意識してみんなの良いところを見つけるようになった。いじめがなくなるように他校の活動を取り入れたい」と話した。