小学生に科学の面白さを伝えようと、富山県の滑川高校薬業科の3年生7人は20日、滑川市田中小学校で出前授業を行った。「色の変わる粘土」を使った実験でペーハー(pH)について教え、5年生31人が楽しみながら水の性質を学んだ。

 pHは酸性やアルカリ性など水溶液の性質を表す単位。その値によって色が変わるアントシアニンを含む紫キャベツの煮汁を、小麦粉に練り込んで粘土状にした。これを3等分し、酸性のレモン汁を混ぜた粘土、アルカリ性の重曹水を混ぜた粘土をそれぞれ加えると、ピンク色と青緑色に変わった。児童は色を予想しながら楽しそうに練っていた。小川日々喜さん(11)は「色が変わっていくのが不思議で面白かった」と話した。

 同科の3年生は毎年、出前授業を行っており、教える内容は生徒たち自ら考えている。グループリーダーの飯村杏梨さん(18)は、子どもたちが楽しく分かりやすくpHを学べるよう言葉遣いなども工夫したと説明。「何色に変わるか予想を立てるなどして、積極的に体験してくれてうれしかった」と話した。