県水産研究所(富山県滑川市高塚)は20日、水温が低い時期のウマヅラハギの回遊生態を調べるため、遊泳する水深や水温を記録する電子タグなどを取り付けた14匹を朝日町沖に放流した。放流調査は2021年度から実施し、本年度2回目。
20日朝、職員が水温などを記録する電子タグと個体識別のタグを付けた平均体長約30センチの14匹を、県水産研究所の水槽から運び出した。その後、滑川漁港に停泊する沿岸漁業調査船「はやつき」に移し替え、沖合で放流した。
同研究所はタグ付きのウマヅラハギを捕まえた際の報告を求めている。瀬戸陽一副主幹研究員は「データを積み上げて、適切な資源評価や資源管理につなげたい」と話した。
これまでの調査からは、水温が低下すると富山湾に南下し、水温が上昇する春季に北上していると考えられている。ウマヅラハギは魚津漁協がブランド化を進めている一方、県内の漁獲量は減少傾向にある。