富山県氷見市産サーモンの養殖に取り組む宇波浦漁業組合は17日、宇波沖のいけすに稚魚5千匹を投入し、4年目の育成を始めた。餌やりの方法などノウハウの蓄積によって年々、太らせることができるようになってきており、今年は過去最大の平均2キロに育て、4千匹の出荷を目指す。出荷開始は5月を予定する。
福島県から取り寄せた体長26センチ、200グラムの稚魚を早朝、大境漁港で漁船の魚倉に移した。船を宇波沖500メートルに設置した12メートル四方、深さ5メートルのいけすに横付けして稚魚を入れた。
新たな氷見の名物にしたいと、年々養殖数を増やしてきた。出荷サーモンも1年目の平均0・9キロから2年目は同1・5キロ、3年目は同1・8キロと順調に成果が出てきた。
今年は2基のいけすのうち、しけの影響で1基が故障したため、3年目の9500匹より養殖数は減るものの、荻野洋一組合長(59)は「今年は一つのいけすで集中して養殖する分、成長具合の良い結果を残し、皆さんに喜んでもらえるギンザケを育てていきたい」と話した。