富山県南砺市井波地域の活性化に取り組んでいる一般社団法人「ジソウラボ」は、県内外の学生らを対象に、同地域の関係人口増加を目指す実証事業を進めている。7日は活動の最終回があり、彫刻体験や伝統文化に関するワークショップを通じて同地域の魅力に触れた。
実証事業は観光庁の助成を受けて7月から実施。参加しているのは美術関連の学生や都市在住の会社員ら23人で、このうち希望者が月1回のペースで井波地域を訪れている。
7日は歴史文化を学ぶグループと、彫刻に取り組むグループに分かれて活動した。
彫刻のグループは井波彫刻師の永田幹夫さんの工房で制作。スズメと竹をあしらったレリーフを作成した金沢美術工芸大2年、片山直さん(21)は「彫刻に興味があった。井波は道具や木材もそろい、とても作業しやすい環境で魅力的に感じる」と話した。
8日には修了式が行われる。実証事業の運営事務局、中田絵美子さんは「参加者から井波や南砺に対する熱量を感じた。井波が地元のような存在になるよう、人との交流や滞在しやすい環境づくりを整えていきたい」と話した。