今月の一冊:虹9 海の匂いを覚えている
北日本新聞社(編)

北陸・とやまに縁(ゆかり)のある20人が織りなす人生
真実が伝える感動のヒューマン・ストーリー

2024年11月刊
定価:1,100円(税込)
新書判 210ページ
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「虹」は2009年から毎月1日付に掲載されている北日本新聞の名物連載。
各話の主人公は、富山に生まれ育ったり、あるいは旅立ったり、帰ってきたり、移住したり、富山と深い縁を持つ人々です。

待望の第9集は、2022年9月から2024年5月まで掲載の20回分に加え、2024年1月1日の能登半島地震の爪痕がうかがえる後日談も収録しました。

「今の自分を受け入れた」
「自分の居場所にたどり着いた」
「新しい生き方を見つけた」
「生まれ変わろうとした」

高次脳機能障害の息子との充実した日々を語る母、当てもなく氷見に移住してきた魚料理研究家が作る旬の魚のサンドイッチ、富山県で初めてパートナーシップ宣誓をした2人が自然体で描く新しい家族像、ライチョウ保護に情熱を燃やす動物園スタッフ。時代や運命の風を浴びながら、大切なものを見つけ、それぞれの人生を生きる20人の物語を、ぜひとも読んでみてください。

■目次
1  弾くことを諦めない           東大卒ピアノ奏者の回り道
2  不幸と呼ぶ気はしない        母と高次脳機能障害の息子
3  かんじき職人は元社長        1200年の伝統を継承
4  えらから海を感じた           当てもなく氷見に移住してみたら
5  妥協せず ちょっとずつ       一条の紐に心を込めて
6  私には英語があった           33歳の再スタート
7  自然からのご褒美だ           デザイナー 木地師になる
8  喜怒哀楽に寄り添う酒        杜氏 魚津にたどり着く
9  生誕100周年がスイッチ  沈黙の彫刻家と夫が残した空間
10 カラフルにたくましく         200%の努力で育てる野菜
11 里山の新しい家族像            富山初のパートナーシップ宣誓
12 奇しき縁つなぐ翻訳            アウグスティヌス著作集と研究者人生
13 ここだから作れる服を         世界のブランドを渡り歩き富山へ
14 平成は続いてゆく               おせっかい焼きのおかみの民宿
15 3代目より「村の医者」      富山の在宅医療を支える
16 父さん すごかったんだ        次女の決断と年越しそば
17 縁側でしゃべりながら         庭師 腰掛けのつもりだったけど
18 そこから先を生きる            被災者の「心の復興過程」の記録
19 たどり着いた「最東端」      駅前の小さなビストロ
20 ライチョウ飼育一歩ずつ      何よりも動物が好き
あとがき