新型コロナウイルスワクチンを接種した際の副反応が若年層と比較して、65歳以上の高齢者に少ないことが9日、県衛生研究所の大石和徳所長らの研究で分かった。ウイルスに対抗する中和抗体が高いレベルで生成されていることも確認した。
研究は2021~23年に県内の6高齢施設の職員と入居者計95人を対象に実施。ファイザーとモデルナのmRNAワクチンについて、1~5回目の接種ごとに副反応や抗体を調べた。
研究によると、80代の入居者は50代の職員と同様に中和抗体のレベルは高かったが、発熱などの副反応は少なかった。
今年の高齢者の定期接種は1日から始まっている。大石所長は「重症化予防効果が期待できる。65歳以上の方は今年も受けることを勧める」と話した。
研究結果は国際学術雑誌「Scientific Reports」に発表された。