バスケットボール男子Bリーグ2部(B2)の富山グラウジーズは5日、富山市総合体育館で、神戸との今季開幕戦に86-85で競り勝ち、1部(B1)昇格に向けて白星発進となった。リーグ戦の勝利は、B1だった1月7日以来。
富山はケネディ、フェルプス、水戸、宇都、ホワイトが先発。第1クオーター(Q)では、フェルプスやケネディが果敢に攻めリードを広げた。だが、守備が崩れ始めて次々と簡単にシュートを沈められ、44-47で前半を折り返した。
後半は宇都やワットがギアを上げて食らいついた。終盤にホワイトがフリースローを2本沈めて逆転し、そのまま逃げ切った。フェルプスは個人通算4千得点を達成した。
次戦は同会場で再び神戸と対戦する。
最後まで諦めず奮闘
試合終了まで残り7秒で86-85とリードの場面。フェルプスがパスを奪われた。開幕から連敗が続いた昨季の悪夢が一瞬頭をよぎった。だが、フェルプスが加速する相手に追い付き意地のブロック。久しぶりの勝利に、選手たちはコート上で抱き合い喜びをかみしめた。
ダビー・ゴメスヘッドコーチ(HC)は「勝てたのはミラクル」と振り返った。数字を見れば、ターンオーバー数が19、3点シュートの成功率が9・1%、フリースローの成功率が64・1%と厳しい内容。攻め急ぐあまりに連係ミスを連発したり、リングに嫌われたりと、なかなか主導権を握れなかった。
だが、9月のプレシーズンゲームや天皇杯2次ラウンドで接戦をものにしてきた経験が生きた。チームには自信と勝負強さが備わりつつあり、最後は勝利への執念が上回った。ゴメスHCは「選手たちは最後まで諦めずに戦った。応援してくれた人たちに恩返しできた」。
次は神戸との2戦目。「同じ相手に勝つのは簡単ではないので、気を引き締めたい」と主将の藤永。1年でB1昇格を目指す富山にとって勝負のシーズンが始まった。(山本光里)
富山 86 - 85 神戸
(1Q) 22 - 25
(2Q) 22 - 22
(3Q) 21 - 20
(4Q) 21 - 18
▽観衆 4216人