クマと人のすみ分けを考える講演会が20日、富山市大沢野会館で開かれた。富山県自然博物園ねいの里の野生鳥獣共生管理員、赤座久明さんが講師を務め、地域住民ら約30人に、クマを人里に寄せ付けないための環境整備の重要性を伝えた。

 大沢野地域では2023年にクマによる人身被害が発生している。国道41号の東側を走る河岸段丘の森林がクマの移動経路になっているとして、市農地林務課と大沢野地区自治振興会が連携し、来年度から見通しを良くするための間伐などの整備を目指している。

 講演で赤座さんは、クマの生態や遭遇した際の防御姿勢を解説したほか、同市庵谷地区でカキの木や竹林を伐採し、出没抑制につなげた事例を紹介した。

 昨秋、河岸段丘内に設置したカメラで調査した結果、クマだけでなくサルやイノシシ、シカなども多数撮影されたことも報告した。「河岸段丘は多くの野生動物の通り道。森林整備はさまざまな鳥獣害対策に有効だ」と強調。地域一体となった取り組みを呼びかけた。