富山市ファミリーパーク(同市古沢)は今月から、飼育中のニホンライチョウの繁殖技術確立などに生かすため、クラウドファンディング(CF)を始めた。2千万円を目標に、来年2月13日まで広く支援を募る。
同パークでは、2017年からライチョウの生息域外保全を目的にしたCFを実施し、集まった2千万円余りで「ライチョウ基金」を設立した。その基金を活用した研究の結果、今年、同パークで生まれた卵からふ化したヒナ2羽が中央アルプスに放鳥され野生復帰が実現するなど一定の成果が出た。その一方で、人工飼料の開発など飼育、繁殖技術の確立には課題が残っており、今回、その課題克服のために再びCFを実施する。
寄付は、寄付金控除対象のAコース(3千円~100万円)と、グッズ・体験で応援するBコース(5千円~50万円)があり、それぞれ、ライチョウのデスクトップ壁紙やキーホルダーなどのグッズ、立山山麓での村井仁志園長によるガイド付き野生ライチョウ観察体験(現地までの交通費は自己負担)などの返礼が準備されている。
ライチョウを担当する獣医師の秋葉由紀さんは「絶滅させないために多くの協力を」と呼びかけている。問い合わせは同パークCF係、076(434)1234。