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2025年11月4日(火) 【場所】長良川河川敷(岐阜市内)

一般社団法人海と日本プロジェクト岐阜は、今年度、岐阜市立藍川北学園と連携してアユを通じた川と海の学習を実施しています。その関連として、11月4日に岐阜市立藍川北学園の6年生が、長良川の伝統漁「瀬張り網漁」について学ぶ体験学習を行いました。アユは岐阜県の県魚であり、平成27年(2015年)12月に「清流長良川の鮎」が世界農業遺産に認定されました。
このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。



 イベント概要   

・開催概要 長良川の伝統漁「瀬張り網漁」について学ぶ体験学習
・日程   11月4日 9:00~
・開催場所 長良川河川敷(岐阜市内)
・参加人数 藍川北学園6年生20人
・協力   世界農業遺産「清流長良川の鮎」推進協議会

 伝統漁「瀬張り網漁」について知ろう!     

長良川の中流から下流で行われている「瀬張り網漁」は、産卵のために川をくだってきた落ちアユを狙う伝統漁法です。川幅いっぱいに張ったロープが水面をたたく音と川底に敷いたビニールの白い色でアユを驚かせて行く手を阻み、網を投げて捕まえます。この瀬張り網漁について学ぶため、岐阜市立藍川北学園の6年生が学校近くの漁場を訪れ、体験学習を行いました。
瀬張り網漁を行っている日置天治さんに、漁で使う自作の網を見せてもらい、網の投げ方やアユの捕らえ方を教えてもらいました。続いて、児童らは河川敷で網を投げる体験を行いました。多くのアユを捉えるには、網を狙った場所に広がるように投げる必要がありますが、実際に投げてみると、広げることはもちろん、思った場所に投げるのは至難の業。子どもたちは、漁には熟練の技が必要だと知りました。



 川と海の恵みに感謝。鮎の塩焼きに挑戦しよう!                   

網を投げる体験に続いて、鮎の塩焼きに挑戦しました。アユが泳いでいる形のように、くの字やS字型に曲げて串を刺します。児童らは、真剣な表情で命と向き合い、それぞれに串打ちを行いました。焼きあがったアユは、皮はパリッと香ばしく、身はふっくらジューシー。こんなに美味しいアユが、自分たちの学校の近くの川に棲んでいるということを知り、地域の魅力を再発見するとともに、川や海の恵み、豊かさを体感しました。



 失われつつある伝統。それらが及ぼす影響とは?   

講師を務めた日置さんは「数年前は4艘だった舟が今は1艘。瀬張り網漁に必要な網を作る人がいない。瀬張り網漁は絶滅してしまうかもしれない。」と子どもたちに話しました。高齢化や後継者不足、道具の不足など、近年、各地で漁業は様々な課題を抱えており、地域固有の漁業技術が失われる可能性が高まっています。これらの技術は一度失われると復活が困難であり、文化そのものを失うだけではなく、川や海を支える人がいなくなることで環境への影響も懸念されています。今回の学習を通して児童らは、流域文化の魅力とその一方で抱える課題について考える機会となりました。



 参加した子どもの声                                 

・どんどん漁師さんが少なくなってきて、漁に使う網などの道具もなくなってきているということを
 初めて知った。私たちが普段なにげなく過ごしている中で、そんなことが起きているんだと驚いた。
・天然のアユはとても美味しかった。この美味しいアユがこんなに近くの川にいるんだなと思った。


<団体概要>
団体名称:一般社団法人 海と日本プロジェクト岐阜
URL:https://gifu-uminohi.jp/
活動内容:日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として、海のない岐阜県民が次世代へ海を引き継ぐため、海を介して人と人がつながることを目的とした各事業を実施しています。







日本財団「海と日本プロジェクト」
さまざまなかたちで日本人の暮らしを支え、時に心の安らぎやワクワク、ひらめきを与えてくれる海。そんな海で進行している環境の悪化などの現状を、子どもたちをはじめ全国の人が「自分ごと」としてとらえ、海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。
https://uminohi.jp/
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