富山県射水市の小学6年生が地元産のベニズワイガニを丸ごと1匹味わう恒例の「カニ学校給食」が始まり、21日は新湊放生津小学校の児童61人が旬の味覚を楽しんだ。11月11日までに14校の776人に提供される。
新湊放生津小でセレモニーがあり、金谷真教育長が「大人になってもこの味を覚えていてもらい、古里に誇りを持ち続けてほしい」とあいさつ。カニを提供する新湊漁協の塩谷俊之組合長は「新鮮なカニを食べてもらうため、県内で唯一昼セリをやっている。地元の漁業に目を向けてほしい」と呼びかけた。
児童代表の4人が「おいしいカニを準備していただきありがとうございます」と感謝の言葉を述べ、塩谷組合長らにお礼の寄せ書きを贈った。
新湊漁協女性部の2人からカニをむく手順や身の取り方を教わり、丸ごと1匹味わった。瀬戸怜愛(りょうあ)さん(12)は「身が詰まっていておいしい。地震に負けないで漁を頑張ってほしい」と笑顔を見せた。
カニ学校給食は、地元の自然や食文化に理解を深めてもらおうと2003年度に旧新湊市で始まり、23回目。