富山県上市町柿沢のスーパー農道沿いに農産物の屋外直売所「LINK&Roots」が3日、オープンした。里山の駅「つるぎの味蔵」(上市町広野)で長年店長を務めた山田梨沙さん(41)が独立開業。地元住民や生産者らが開業と運営を支援しており、県内の生産者こだわりの果物や野菜、加工品が並んだ。

 アパレルから転身した山田さんは約7年、味蔵で勤務。農作業を手伝うなど生産者の思いにも触れ、厳選した品ぞろえが人気を呼んでいた。「生産者と関わる中で、もっと地域を盛り上げたいという思いが強くなった」。独立には交流のあった生産者のほか、柿沢地区の住民らも協力。出店場所となった柿沢交差点そばの土地所有者も利用を快諾した。

 店名は「つながり」と「原点」を意味し、開業に向けた思いが詰まっている。3日は上市町や県内各地の生産者計20事業者が農産物を持ち寄り、多くの買い物客が訪れた。大型テントには、シャインマスカットやナシ、ブドウなどの果物のほか、町特産のサトイモやジャガイモ、タマネギなどの野菜、加工品までさまざまな商品が並んだ。

 山田さんは「夢でもあった直売所をスタートできた。多くの人の支えに感謝し、地域を盛り上げていきたい」と話す。テントでの出店は期間限定で、将来的に実店舗を構えることを目指しているという。

 営業時間は午前9時半~午後4時ごろ。9月は不定休となる。詳細はインスタグラム(link.roots)に掲載している。