能登半島地震で大きな被害を受けた富山県氷見市姿地区の住民が16日、姿公民館で初めての納涼祭を開いた。地区を離れた住民や復興を支援する学生も集まり、コミュニティーの絆を深めた。

 バーベキューを楽しみながら復興に向けた意見交換の場にもしようと、山本譲治区長が企画。公民館前のテントに約50人が集った。

 高岡市に移った大崎岩男さん(61)は「姿を離れた自分にいつも声をかけてくれる。これからも地区のために力になりたい」と話した。9日に富山大芸術文化学部の学生たちが復興まちづくり案を発表した際も参加しており、「いろんな人が集まる姿地区になればいい」と笑みを見せた。

 富山大芸術文化学部4年の福本赳司(たけし)さん(21)は「外部の学生という扱いではなく、仲間のように接してくれるのがうれしい」と住民と乾杯していた。

 地域の子どもたちも参加。灘浦小5年の北鹿渡孝照(きたかど・こうしょう)さん(10)は「みんなで一緒に食べたり水鉄砲で遊んだりして楽しい。地震で住む人が減ったけど、集まって仲良くするのはいいことだと思う」と話した。