2024年度に富山県女性相談支援センターと富山県民共生センターへ寄せられたドメスティック・バイオレンス(DV)の相談は、23年度より66件多い計3674件だった。20年度以降は3千件以上で推移し、高止まりしている。富山県が30日、県民会館で開いた「第1回DV対策基本計画検討委員会」で示した。
被害者の一時保護は、23年度より2件少ない20件だった。県が5年に1回行う「男女間における暴力に関する調査」の24年度分の結果も示し、加害経験がある人は20・2%、被害を受けたことがある人は25・4%で、いずれも19年の前回調査から減った。一方、無視や監視など、相手を精神的に傷つける行為も暴力に当たると答えた人の割合は増加した。
委員会では26年度から5年間を期間とするDV対策基本計画の改訂に向け、被害者団体の関係者らメンバーがこれらのデータを踏まえ現状認識を共有した。11月までに素案を示し、パブリックコメント(意見公募)を経て来年2月に改定する。