第78回富山県中学校野球大会最終日は20日、上市町の丸山総合公園野球場で決勝を行い、氷見北部が明峰を4-0で下し、2年ぶり11度目の頂点に立った。両チームは8月5~7日に福井県で開かれる北信越大会に出場する。

 氷見北部は0-0で迎えた三回、4番上坊寺の適時内野安打などで3点を先制。四回は冨樫、山崎の長打で1点を加えた。守っては、3投手の継投で相手打線を完封した。

 表彰式では、浦田栄信県中学校体育連盟競技専門部長が氷見北部の代表選手4人に賞状や優勝旗などを手渡した。速星がベストマナー賞に選ばれた。県中体連、北日本新聞社主催。

上坊寺 流れつかむ一打

 氷見北部は投打に力を発揮し、2年ぶりの県王者に輝いた。小坪達也監督は「チーム一丸となり、当たり前のことを実践してきた結果」と選手たちをたたえた。

 試合が動いたのは三回。3四球でつくった2死満塁で、4番上坊寺が打席に立った。「どうしても1点がほしかった」と遊撃への内野安打で1点を先制。その後、連続の押し出し四球で2点を追加した。

 流れを引き寄せたチームは四回1死三塁で1番山崎が、3球目の甘く入った直球を見逃さず、適時三塁打で貴重な追加点を挙げた。「打ち勝つ野球を目指し練習してきた成果を発揮できた」と満足げに語った。

 投げては、2年の山崎と河原、エースの上坊寺の3投手で3安打に抑えて完封リレー。3回を投げた先発の山崎は「お世話になった先輩方への恩返しになるプレーをしたかった」と照れ笑いを浮かべた。

 昨年は合同チームで出場し、8強で涙をのんだ。今大会で悔しさを晴らしたものの、まだまだ歩みを止める気はない。

 主将の松田は全国大会出場を見据え「優勝できて安心した。北信越大会も一戦必勝で勝ち進んでいきたい」と決意を新たにした。(杉木昂太)