越中八尾おわらを楽しむ会が29日、富山県の富山市堀川公民館で開かれた。子どもからお年寄りまで幅広い世代の住民約70人が、おわらの鑑賞と体験を通じ、富山を代表する伝統文化の情緒に触れた。
堀川校下社会福祉協議会と堀川公民館が地域ふれあい交流事業の一環で毎年開いており、今年で3回目。
県民謡越中八尾おわら保存会東町支部の踊り手と地方衆計13人がおわらを披露した。参加者は優美な踊りや演奏を間近で鑑賞し、魅力に浸った。
踊りの体験コーナーでは、メンバーの川井直紀さんと布村智子さんから、種まきや稲刈りといった農作業の動きを取り入れた「豊年踊り」の所作を教わった。指先まで神経を行き届かせるよう意識しながら、繰り返し練習。三味線や太鼓、胡弓(こきゅう)の生演奏に合わせ、全員で輪になって踊った。楽器に触れる時間もあった。
昨年に続き参加した市村彩海さん(堀川小5年)は「手と足の動きを合わせるのが最初は難しかったけど、何度もやるうちにうまくなった」と笑顔を見せた。