第41回高岡薪能(たきぎのう)は22日、富山県高岡市の県高岡文化ホールで開かれた。日本を代表する能楽師らが幽玄の舞台を繰り広げ、観客約400人は日本の伝統芸能を堪能した。
第1部は高岡能楽会員が素謡や仕舞、舞囃子(ばやし)を披露した。第2部の薪能では、高岡能楽会の寺田茂理事長が開会宣言し、近藤智久市教育長があいさつ。舞囃子「天鼓」、仕舞「松風」「鵜ノ段」、狂言「因幡堂」が披露された。
火入れの儀では、かがり火に見立てた明かりが会場にともり、国宝瑞龍寺の四津谷道宏住職が読経した。
火入れの後、能「熊坂」が上演され、国重要無形文化財保持者(総合認定)の金井雄資(ゆうすけ)師(東京)がシテを務めた。盗賊の頭領、熊坂長範の亡霊が、牛若(源義経)に討ち取られた際の様子を生々しく物語り、なぎなたを手に激しく動く様子に観客が見入っていた。
高岡能楽会主催、高岡市、同市教委、北日本新聞社、富山テレビ共催。今回から会場を瑞龍寺から同ホールに変更した。