動画投稿サイト「ユーチューブ」で総再生数137万回を数える「タケダ校長」こと竹田尚弘さん(35)=富山県小矢部市北一=は、地元で小学校高学年以上を対象とした動画編集教室とDIY用のレンタル工房を開いている。場所は空き家になった実家を活用し、「地域住民らの交流拠点になる楽しい場所にしたい」と意気込む。
竹田さんは28歳の時、趣味の写真撮影や車中泊を楽しむ様子を動画で投稿を始め、30歳ごろに収益化できるようになった。この頃、親類が若くして亡くなった。「一度きりの人生を楽しみたい」と脱サラし、2年後に小矢部市内山で「内山分校キャンプ場」を開設。運営と動画投稿の「二刀流」を続ける。昨夏には電動丸鋸(まるのこ)などを買いそろえ、キャンプグッズを自作している。
今年2月、竹田さん家族がもとの家から近くに引っ越したことで空き家となり、建物を活動に生かすことにした。玄関を入って右手の部屋はパソコンやカメラを並べた動画編集教室、左手は丸鋸などの機材をそろえたレンタル工房として使う。
1コマ30分で、習熟に合わせ構成からテロップや効果音の付け方までを教える。竹田さんによると、県内で小学生に編集スキルを教えているところは少ないという。平日午前10時~午後7時に開き、1コマ30分で2千円。教材費は無料。
タケダ校長は登録者数約3300人で、自動車の解説やキャンプで役立つグッズ紹介など230本余りを投稿している。「受講者の中から、自分のチャンネル登録者数を超える投稿者が生まれたらうれしい」と期待を膨らませる。
レンタル工房は1日1組限定。利用料は1時間千円、1日最大3千円。木製の棚や踏み台などの家具を製作できる。木材などは実費で持ち込む。「機材を増やし、より充実した空間を目指したい」と話した。