英BBC放送の番組制作スタッフが5、6の両日、撮影のため富山県南砺市平地域にある世界遺産・相倉合掌造り集落を訪れた。日本の原風景が残る景観や素朴な五箇山民謡に触れ、「アメージング(素晴らしい)」と絶賛した。9月に放送を予定している。
番組名は「World’s Greatest Train Journeys」で、「世界最高の鉄道旅行」を意味する。ジャーナリストのポール・カーターさんが出演しており、今回は昨年秋に放送した金沢編の続編として企画。金沢を取材した際、地元の人から相倉を勧められたのがきっかけで、プロデューサーやカメラマンら3人と訪れた。
この日は、集落内の展示館「勇助」で、越中五箇山こきりこ唄保存会の岩崎喜平会長ら5人による「こきりこ」を鑑賞。日本最古と言われる民謡に見入り、唄と踊りが終わると拍手を送った。
5日は、相倉合掌造り集落保存財団の中島仁司事務局長から、観光と住民のプライバシー保護を両立させる重要性や伝統産業などについて聞いた。
カーターさんは「息をのむ美しさ。まだ知られていない地域の魅力を伝えたいと思っていたので、来られて感謝している」と語った。番組を通して「英国からもこの素晴らしい五箇山をぜひ訪れてほしい」と力を込めた。