富山県の南砺市山岳協会は、市内にある36山の地図をデザインしたTシャツを作った。市内には「日本二百名山」の金剛堂山や笈ケ岳(おいずるがだけ)など登山愛好家に知られた山が多くあるが、荒れた登山道も少なくない。Tシャツを販売し、その収益を登山道や古道の整備に充て、南砺の山の魅力を高める。
南砺市山岳協会は、市誕生20周年記念として南砺の山に登る「チャレンジ20!!」を実施し、それに合わせて地図を作った。国土地理院の「地理院地図」に載っている山の位置を分かりやすく示していることから、Tシャツにしてアピールすることにした。
登山道の中には、豪雨や多くの人が踏み荒らすことで荒廃した道がある一方、登山者が少なく雑草や雑木に覆われている道もある。地元の団体や有志が環境改善や古道復活に努めている場所もあるが、整備が課題となっていた。
Tシャツ販売を通じて、南砺の山を知ってもらうとともに、得た収益を登山道整備に活用してもらう。収益を基金として積み立て、団体に補助する。谷口和尋会長(64)は「登山道整備の少しでも助けになればうれしい。そして、整備された山に登り、魅力を感じてほしい」と語る。
Tシャツは速乾素材で白と黒の2色あり、1枚3千円。問い合わせは同協会事務局のメールアドレス、nantonoyama36@gmail.com