お寺の空間で芸術作品を楽しむイベント「テラート」が26~29日、富山市婦中町長沢の西光寺で行われる。幅広い年代の人に、寺やアートに気軽に親しんでもらいたいと昨年始まった。25日は作家が自信作を会場に並べ、住民らの来場を心待ちにした。

 テラートは、西光寺坊守の源美佳さん(58)や知人で造形作品を手がけるグアリノ・アキさん(51)=魚津市=が中心となり、美術館ではない場所で肩肘張らず作品を見られる機会をつくろうと企画。毎年恒例の花祭りに合わせて、昨年4月に初めて開催した。

 2回目となる今年は、グアリノさんら県内外の12人が絵画や立体、写真など多彩な作品で参加。本堂に作品を1点ずつ並べるほか、部屋や廊下、庭に作家ごとのスペースを設ける。

 この日は作家が作品を陳列した。高岡市の旭晃子さん(65)は茶室に布を垂らしたり布のオブジェを置いたりした。砺波市の大吉田誠夫乃助(だいきちだまさおのすけ)さん(65)はアフリカの人々を描いたふすまや板戸を並べた。本堂には人が中に入れる箱形の作品も登場した。

 期間中は写生会や能登半島地震のチャリティーマーケットなども行う。26日夜には「あかりアート」、29日午前10時からは花祭りがある。

 テラートの開始時間は午前10時で、終了時間は26日が午後8時、27、28日が同4時、29日が同3時。北日本新聞社後援。