富山県立中央病院(富山市西長江)は1日から、エボラ出血熱などの患者に対応する「第1種感染症病床」を1床増やし、計3床体制にする。同病院は県内唯一の第1種感染症指定医療機関で、新型コロナウイルスの流行を踏まえ、新興感染症への備えを強化する。整備費用は約5856万円。

 感染症病床は室内の空気が外に漏れない「陰圧室」で、防護服を着脱する前室や、独立した空調設備を設け、ウイルスなどの流出を防ぐ。広さは16・65平方メートルで、トイレやシャワー室も備える。病室に出入りせずに食事や衣類などを出し入れできる「パスボックス」を設け、医療従事者の負担軽減につなげる。

 彼谷裕康感染症内科部長は「新型コロナウイルスのような新興感染症は今後も発生が予想される。常に対応できるよう準備したい」と話した。