ハンドボールの全国高校選抜大会最終日は29日、大分市のサイクルショップコダマ大洲アリーナで決勝を行い、富山県勢は女子の高岡向陵が高松商(香川)を23-22で破り、2006年以来19年ぶり2度目の優勝を果たした。長野大監督は「目標を達成できてよかった。選手たちは試合をやるたびに成長してくれた」と語った。

 劇的な勝利で日本一に輝いた。高岡向陵は22-22で迎えた後半残り20秒。タイムアウトでエースの中筋海南(2年)が切り出した。「自分が決める」。宣言通り中央の守備をかいくぐり、チームを勝利に導く決勝点を挙げた。「優勝という景色をやっと見られた。うれしい」と喜んだ。

 前半は「優勝したい」という気持ちが前のめりになり、思うような攻撃ができず、10-11で折り返した。だが、長野監督の「落ち着いて視野を広げて」とのアドバイスで選手たちは冷静さを取り戻し、後半から攻撃にリズムが生まれた。

 次は全国高校総体(インターハイ)で2冠を目指す。大井寧々主将(同)は「謙虚に練習して日本一を取りたい」と意気込んだ。

 大会の最優秀選手に中筋が輝き、優秀選手に大井、山田湖都(2年)、北原萌菜(1年)が選ばれた。