2026年以降に予定する黒部宇奈月キャニオンルートの一般開放、旅行商品化を前に、ツアー参加者用のヘルメットとガイド用のユニホームが24日、お披露目された。富山県がツアーの運営主体である旅行大手JTBと協力して作り、県民会館で発表会を開いた。
キャニオンルートは、黒部峡谷鉄道の終点・欅平(けやきだいら)駅と黒部ダムをつなぐ関西電力の物資輸送路。全長約18キロで、機関車やケーブルカーを乗り継いで電源開発の歩みや雄大な自然景観に触れられる。観光の起爆剤として期待され、当初は2024年6月に開放予定だったものの、能登半島地震の影響で再三延期となっている。
ヘルメットは1956年から7年間、黒部ダムや黒部川第四発電所などの建設に当たった間組(はざまぐみ)(現安藤ハザマ)、鹿島建設、熊谷組、佐藤工業、大成建設5社の作業員が当時着用していたものをイメージしてデザインした。
ユニホームはアウター、Tシャツ、パンツを用意。いずれもゴールドウインが展開するブランド「ザ・ノース・フェイス」製で、アウターは右胸と左肩、Tシャツは右胸と背中にキャニオンルートのロゴマークをあしらった。
宮崎一郎県観光振興室長は「より魅力的な旅行商品になるよう考えた。多くの人に自然や歴史を楽しんでもらいたい」と話した。