北陸新幹線敦賀以西の整備を巡り、富山県の新田知事は、与党が決めた小浜-京都ルートの建設を進めるべきとの認識を改めて示した上で「どうしようもないとなった時に、米原ルートを検討することになるのではないか」と述べた。敦賀から東海道新幹線の米原につなぐルートを検討する可能性に県議会で触れたのは初めてで、馳浩石川県知事と見解をそろえた格好だ。17日の県議会予算特別委員会で、米原蕃氏への答弁。
小浜-京都ルートは、京都府内で地下水への影響などへの懸念が強く、建設の合意形成ができていない。工期や費用も当初想定から上振れしている。新田氏は「同意を得られていないが、不可能とはなっていない」と指摘。沿線の自治体や団体が協力し、国が解決策を見つける機運を高めることが「今できる最大のこと」とも述べた。
馳氏は12日の石川県議会で「課題解決のめどが立たないと判断された場合は米原ルートを含めた検討を行い、一日も早く全線整備を目指すべき」と発言した。これに対し、新田氏は14日に「懸念払拭などが解決できなければという条件付きで、米原と明言したわけではない」との見方を示し、小浜-京都の工事を進めるべきだと強調していた。