運転手と乗客の2人が亡くなり、26人が重軽傷を負った北陸自動車道小矢部川サービスエリア(SA)の夜行バス事故は3日、発生から11年を迎えた。現場のSA内には献花台が設けられ、訪れた人らが犠牲者の冥福を祈った。

 事故は2014年3月3日午前5時10分に発生。宮城交通(仙台市)のバスが駐車中の大型トラック2台に衝突した。

 SA内のガソリンスタンドの休憩所に献花台が設けられ、「パパへ」とメッセージが書かれた事故の遺族からとみられる花などが供えられた。50代女性は「長距離ドライバーには健康に留意し、安全運転に努めてほしい」と話し、焼香をあげた。

 宮城交通によると、2月下旬に青沼正喜社長ら4人が現地を訪れ献花した。3日は亡くなった運転手が所属していた仙台南営業所(宮城県名取市)で、社長や経営幹部ら14人が発生時刻に合わせて黙とうした。社長は訓示で「同様の事故を二度と起こさないために、この事故を風化させてはいけない」と述べたという。