富山市民文化事業団は、3月1、2日のオーバード・ホール中ホールでの演劇公演「花と龍」で、ステージ上に屋台を設置する。物語の舞台である北九州の街を想起させる屋台で、開演前に観客が舞台の上で飲食できる。担当者は「作品の一部になったような感覚を味わってほしい」と話している。

 「花と龍」は火野葦平の自伝的長編小説が原作。演劇公演は、KAAT神奈川芸術劇場と演劇ユニット「新ロイヤル大衆舎」が手がけ全国4カ所を巡回する。

 屋台の設置は、演劇公演の演出を担う劇作家、長塚圭史さんの発案。KAAT神奈川芸術劇場の芸術監督も務め、市民との距離が近いホールを目指す中でのアイデアだった。

 富山市民文化事業団は、中ホールが立食を伴う催しに使われることも増えてきたことから、屋台設置という型破りな演出に賛同したという。

 屋台は地元の飲食店が出店。牛すじ煮込みや焼きさばずし、焼きそば、ビール、ドーナツなどを販売する。

 開場時間は1日が午後2時、2日が正午で、それぞれ1時間後に開演する。開演までの1時間、屋台を利用できる。

 チケット情報はオーバード・ホールのホームページで確認できる。北日本新聞社共催。